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おやじの部屋 -Vo.13-
  趣味の音楽と本の紹介


<2007年12月22日>
2007年「オヤジの部屋大賞の発表です。日頃は温故知新なこのページが一年に一度だけ新作を取り上げる時が来ました。でも今年は、ある意味新しくないかな…チャンドラーとジョニ・ミッチエルだからね。



Music
River: The Joni Letters
Herbie Hancock

Court and Spark
Edith and the Kingpin
Both Sides Now
River
Sweet Bird
The Tea Leaf Prophecy (Lay Down Your Arms)
Solitude
Amelia
Nefertiti
The Jungle Line

≪おやじのたわごと≫
ハービー・ハンコックの新譜ですが、タイトルにあるようにジョニ・ミッチエルの曲を本人や多数の歌手をフィーチャーしたトリビュートアルバムです。バンドのメンツはハービーのピアノにウェイン・ショーター、デイブ・ホランドというかつてマイルス・デイヴィスのバンドにいた人達です。曲によってゴージャスなゲストボーカリストが歌ったりインスト(マイルスの「ネフェルティティ」も演奏してます)だったりと楽しませてくれる一枚です。ノラ・ジョーンズなどはジョニに近いスタイルで安心できるカヴァーというところですが、ティナ・ターナの歌う「イーディスと親玉」には完全ノックアウトされます。この一曲だけでも「買い」です。ティナのイメージはジョニとは対局にあって「あり得ない」キャスティングに思えますが、抑えぎみの渋〜い歌い方でハマりまくっています。ウェイン・ショーターのサックスと絡んだ瞬間など絶品としか言いようがないですよ。久しぶりに出て来てこの存在感。まいりまし
た。ジョニ本人も気持よさそうに歌い、並のトリビュートとは格の違いは歴然。ちなみにジョニの久々のニューアルバムも同時期にリリースされ、2枚で一対かとも…カナディアン・クラブでも飲むかな。


Book
レイモンド・チャンドラー
ロング・グッドバイ

早川書房出版
レイモンド・チャンドラー (著), 村上 春樹 (翻訳)

テリー・レノックスとの最初の出会いは、〈ダンサーズ〉のテラスの外だった。ロールズロイス・シルバー・レイスの車中で、彼は酔いつぶれていた……。

私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた……大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。

≪おやじのたわごと≫
50年以上前の、ある意味古典です。そして絶対的な名作の新訳を「グレート・ギャッツビー」に続いて村上さんがやってくれました。村上さんにとってフェバリットの2冊を新訳する事は「やっておかねばならぬ」だったのでしょう。近年のクラプトンがBB・キングやJJ・ケイルとのコラボレートをしてるように。今回この新訳を読んだ後、今まで慣れ親しんだ清水俊二訳の「長いお別れ」と読み比べてみました。ページ数は新訳の方が50ページ長くなりました。旧約も実に名訳で、映画字幕の達人の清水さんらしく簡潔な文章は新訳よりハードボイルド色が濃いように感じますしかし、名訳なれど現代の「言いまわし」と若干の距離を感じてしまう部分もあり、永遠のマスターピースとして次代に伝えて行くには新訳は必然だったのでしょう。面白い事に読み返した旧約の文章の方が村上春樹らしいという再発見を見ました。正月休みは新訳と旧約そして「羊をめぐる冒険」の大量読み比べなんてどうでしょう。オールド・グランダッドと一緒に。ちなみに本作にテリー・レノックスという魅力的なキャラクターがいます。彼はミステリー界のジョーカーとして本ページにかつて紹介した「テロリストのパラソル」「風の影」「羊をめぐる冒険」にも姿を見せてくれます。。

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